ぼくが自分の原点と考えている児童文学作品があります。コロボックル物語①「だれも知らない小さな国」です。その著者である佐藤さとる先生の訃報が届きました…涙。





 

佐藤さとる先生が亡くなられた…

嗚呼…、涙。

コロボックル物語シリーズで知られる、作家の佐藤さとる先生が、2017年2月9日ご自宅で永眠されたそうです。

 作家の佐藤さとるさん死去 「コロボックル」シリーズ(NHK WEB)

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

いやもう…、ショック。

最近、神様のようなクリエイターの方々が相次いで亡くなられてますが、ぼくにとって、佐藤さとる先生の訃報は、さらに大きなショックでした。

 


ぼくの原風景

佐藤さとる先生の『だれも知らない小さな国』こそ、ぼくの原点であり、原風景です。

ぼくにとって、原風景という言葉にぴったりあてはまるのが、この「だれも知らない小さな国」で描かれる、小山や、三角平地や、そこに流れる小川のせせらぎや、せいたかさんの手作りの小屋や、峯のおやじさんの庭や…、その風景なのです。

ぼくの原風景は「だれも知らない小さな国」の中にありました。

昭和30~40年代頃の日本の風景なのだと思いますが、小学生のときに初めて読んでから、幾度となくこの原風景の中に遊びに行きました。

「だれも知らない小さな国」は、ぼくが今まで一番何度も読んだ本でもあります。

百回まではいかないけれど。

読むというより「帰る」という感覚かもしれません。

 


 

コロボックル物語を子どもの頃に読んだと、懐かしむ声としては「この本を読んで小人を探した」というのが一番多いと思いますが、ぼくの場合は実はそうでもありませんでした。

コロボックルたちが繰り広げる、小さな物語の数々は、とても楽しく、心があたたまり、その世界はぼくにとってかなり居心地の良いものでしたが、じゃあコロボックルを探したか?というと、あまり探した記憶はないのですw いたらいいのにな~とは思いましたが。

ぼくにとっては、コロボックルよりも、佐藤さとる先生の描き出す「風景」のほうがより魅力的でした。「だれも知らない小さな国」や「赤んぼ大将」や「おおきな木がほしい」などなど、佐藤さとる先生の作品の世界観は、一貫して、とても身近な、すぐそこにありそうな日常の風景そのものでした。

ぽかぽかとした日曜日や、近所の路地や、雨のふる日の部屋の中や、川の土手の草むらや、高台から眺める住宅街や、夕食のにおいが漂う夕暮れ。

その、居心地のよい日常の風景、どこにでもある身近な世界が、佐藤さとる先生の物語の最大の魅力なのだと思います。

その佐藤さとる作品の中で描かれる「どこにでもあるふつうの日常」こそがぼくの原風景でした。

その風景が、誰にとっても(同時代の日本で暮らしていれば誰でも)日常的で、どこにでもあると感じられるからこそ、コロボックルが出てくれば、自分の部屋の本棚のかげにつむじいが居そうな気がするのです。

 

実は、ひーくん(息子)の名前を考えていた時、ぼくの案の中に「つむじ」もありました。

奥さんに却下されましたが笑





 

ぼくの宝物

佐藤さとる作品については長くなるのでこの辺までにして、

最後にぼくの宝物の数々をご紹介。

 

ぜんぶ、大人になってから収集したものですが、小学生のときに初めて図書館で読んだコロボックル物語は、外函付きのこのバージョンでした。

一番長く慣れ親しんだのは、もちろん、あの水色の表紙のバージョンですが。

1番目の写真の3冊も、佐藤さとる先生の作品の中で大好きなもの。コレクション的にはここに「わんぱく天国」も加えたいところです。

2番目の写真は、東京にいた頃、神奈川県の横浜の方で開催された「佐藤さとる展」のパンフレット。非常にそっけない展示会場wだったのですが、 先生の直筆原稿や、最初の私家版などが展示されていて、1人でめちゃくちゃ興奮しながら鑑賞しました。

これ以外にも、むかしの講談社文庫の佐藤さとる作品は、ブックオフなどでみつけると、すでに持っていても、つい「救出」してしまいます。

さらに、数年前に復刊ドットコムから出た「佐藤さとる全集〈新装版〉」もぼくの宝物。

また、ここ最近は、佐藤さとる先生の自叙伝的な本が数冊出版されたりしていたので(すべて購入済み)それらもぜんぶ宝物です。

 

そして、極めつけはこちら。

 

コロボックル物語シリーズ④「ふしぎな目をした男の子」の挿絵ですが、これ、村上勉先生の原画です。ホンモノ。

コロボックルシリーズなど、佐藤さとる作品の挿絵といえば、村上勉先生です。村上勉先生の原画は以前からネットでオリジナルが購入できました。そこでぼくも購入。

以来、ず~っと仕事机の横に飾っています。東京時代も、移住してからも。

この絵もぼくの宝物。

 

でもなにより宝物なのは、佐藤さとる先生の作品を読めたこと。

それがぼくの糧となっていること、そのものです。

 

ぼくはこれからも、佐藤さとる先生の本を読み続けますし、ひーくんが本を読めるようになったら、まっさきに佐藤さとる先生の絵本を読ませることでしょう。

ほんとうにたくさんの物語を、ありがとうございました。

安らかにお眠り下さい…。

 

新イラスト版 コロボックル物語1 だれも知らない小さな国 (児童文学創作シリーズ)

 

 


 

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