今でこそ、移住先の観光事業や地域活性化などに携わる機会が多いですが、決して「移住して地域を活性化するぞ!」と思って移住したわけではありませんでした。むしろ「のんびり暮らしたい」と思っていただけ。そんな人、実は多いと思うんです。





 

40代で隠居するつもりだった8年前。

 

隠居したい

これは8年前、ぼく自身が、割と本気で考えていたことでした。

 

会社を辞めた当時、疲弊しきっていたぼくは、

東京を離れ、業界を離れ、クリエイティブな仕事からも離れ、

40代は、地方で隠居して過ごそう。

移住先を探していた頃、実際そう考えていたんです。

ちなみにぼくが四国に移住したのは、39歳のとき。

 

極端だけど、そう思っていたことで、

逆にうまく肩の力が抜けて、自分のペースを取り戻して、

今は、フリーランスのデザイナーとして移住先で楽しく過ごせています。

 

でも、そういうのって、きっとぼくだけじゃないはず。

都市部から地方へ移住する人って、

意外とそういう人多いのでは?

って、思うんですよね。

隠居したい、はさすがにちょっとアレですが。

 

Iターンで移住者で、

地域で活躍してる人達も、

最初から「地域を活性化するぞ!」って意気込んで

移住した人って、そこまで多くないように思います。

 


 

東京で消耗しきっていた8年前。

 

今でこそ移住した地域で、

地元密着型デザイナーみたいなお仕事を

かなり楽しくやらせて貰っていますが、

実は東京の会社辞めた直後はもうクリエイター辞めよう

と、思っていたのです。

 

東京時代のぼくは、自分の未熟さ故に、

当時お世話になっていた、クリエイティブ業界の会社で、

揉まれにもまれて、2009年に退社が決まった時には

心身ともに疲弊し切っていました。

ずっと憧れて来たクリエイティブ業界に、

心の底から疲れ切ってしまい、

「会社辞めたらもうクリエイターから足を洗おう

と、当時は考えていたのです。

 

今の自分からすればむしろ、よく気持ちが戻ったなあ、というのが本当のところ。

 

会社を辞めることが決まって

奥さんと2人で「辞めた後どうする?」という議題で

ミーティングを重ね、その結果ぼくらは、

約1年間の世界一周の旅をすることを決めて、それを実行します。

★ わが家の移住〈地方移住そのプロセス〉第1回 世界一周の旅

 

8年前のこと。2009年12月~2010年11月までの間、夫婦で世界一周の旅をしました。

「世界一周してみたい」と言い出したのはぼくの奥さん。その一言のおかげで全てが変わりました。

 

帰国して、その後どうやって暮らすか、

とにかく東京を離れて暮らそう

そう決めたぼくら。

移住先を探す車中泊の旅を経て、

東京から四国の愛媛県に移住しました。

 わが家の移住〈地方移住そのプロセス〉第3回 車中泊の旅(後編)

 

移住直後のぼくの仕事場。引越し翌日から2か月間、DIYリノベーションの日々でした。

 

ただ当時は、東京を離れたいと強く思っていたのは、

ぼくより奥さんの方でした。

世界一周に行きたいと言ったのも奥さん、

東京を離れたいと言ったのも奥さん。

ぼくは、それを「面白そう!」と思って、

ぼくら夫婦がそれを実現できるように行動しました。

 

そう奥さんが言い出してくれたおかげで、

ぼくの頭の中に「世界一周に行けるんだ!」

「東京を離れて暮らせるんだ!」という考えが生まれ、

疲弊していた脳みそが少しずつほぐれていきました。

 

やっぱりクリエイターをやろう

そう思えたのは、世界一周から戻って来て、

移住先を探している頃のことでした。

 

一度足を洗おうと本気で思ったことで、

それまで長い間とらわれていた、

クリエイターを目指すなら一流にならなくてはならないという呪縛から

ようやく解放され、

自分に出来ることは何か?

というマインドに切り替わり、

自分の仕事に正面から向き合えました。

 

で、結局のところ、自分に出来ることと言えば、

デザインやイラストや映像編集しかない。

自分にはそれしか出来ないし、

やっぱりクリエイティブな仕事をしたい

そう思えたのでした。

 





 

地域活性化をするぞ!なんて思ってはいなかった。

そんなわけで、ぼくら夫婦が地方に移住した時の、

直接的なモチベーションは、

東京を離れたい!これがマスト。

クリエイティブ業界に疲れたので遠く離れたい。

抱えて来たストレスから解放され、田舎でのんびり暮らしたい。

世界一周のつづきのような「旅するように暮らす」生活がしたい。

…といったものでした。

 

ご近所さんから野菜のおすそ分けをもらう暮らし!これはちょっと憧れでした。移住して実現しました。

 

先日、ブログに書きましたが、

クリエイターは今こそ地方移住を目指すべき!|田舎はフリーランス天国

地方にも仕事は山のようにある、といったことは、

移住して初めて知った事実であり、

よもや、今暮らしている地域の観光事業や、

地域活性化的なお仕事に携わることになろうとは、

ほとんどこれっぽっちも考えてはいなかったです。

そういうことになったら面白いかもな~、程度でした。

 

なので、今発注して貰っている仕事を、

最初から目指して移住してきたわけではありません。

メルカドデザインの仕事

 

むしろ、今思えば、

何にも考えてなかった、

…ような。

 

東京からぽつぽつ仕事貰えれば、

まあ、なんとかなるかな~って思っていた気がします。

何も考えてないですね。今振り返るとちょっとゾッとしますが。

 

もちろん、最初から、

「地域活性化やまちづくりに携わりたい!」

というモチベーションで移住してくる方もいらっしゃいます。

地域おこし協力隊制度は、本来そういう方向けの制度だと思います。

 

地域おこし協力隊制度が普及して、

ひと昔前の「田舎暮らし=農業」というイメージが払拭されて、

移住の可能性は広がったとは思うのですが、

その一方で、また再び「移住=地域活性化をしないとダメ

みたいなイメージが定着しちゃってるようにも感じます。

 

でも、そんなことあるわけないですよね。

 

別に「のんびり暮らしたい」「40代で隠居したい」

「遊んで暮らしたい」「都会で仕事したくない」

「いろんな土地で暮らしてみたい」というのがモチベーションでも、

いいと思うのです。

 

肩の力抜いて、

自分がやりたい移住暮らしを、

多くの人がもっと楽しめるといいな~と思います。

 


 

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