メルカドデザインの「メルカド」とは?
「メルカド(Mercado)」は、スペイン語で「市場」です。なるほど、しかしなぜメルカドデザインはそれを屋号にしているのでしょう? 今回はそのへんのことを明らかにしてみます。
メルカドには驚きと感動に満ちた響きがある!
もう少し先に、このブログで、「Road to Matsuno 仮(松野町移住への道)」といった感じの短期連載を書こうと考えています。その中で詳しく述べる予定ですが、ぼくらは2012年に東京を離れ、四国の里山、愛媛県松野町に移住しました。
が、それよりも前に、ぼくと奥さんは二人で約1年間に渡る世界一周の旅をしたのです。
その旅では、文字通り地球をぐるりと一周しました。
夫婦で旅した世界のいろいろな国々。
その旅の後半に、3カ月ほど南米を旅しました。
最南端のパタゴニアから、イースター島、ウユニ塩湖やマチュピチュまで、ぐるぐると南米を巡りました。その南米の国々に滞在している間、ぼくらは南米の町の市場に行くのが楽しくて楽しくて仕方なかったのです。
南米はスペイン語圏です。つまり、
市場=メルカド。
南米のメルカド、特にボリビアやペルーのメルカドでは、どこに行っても見たことも聞いたこともない安くて美味しい料理に溢れていました。
新しい町を訪れ、宿を見つけて荷物を置くと、とにかくまずぼくらはメルカドへと向かいました。
クスコやウユニ、コパカパーナ(ブラジルではなくボリビアの)などの町で見かけたローカル感たっぷりのメルカド・セントラル。
そこに掲げられた「MERCADO」という文字には、わくわくと驚きと感動に満ちた響きがあったのです。
チチカカ湖の畔にある小さな町、コパカパーナ(ブラジルのコパカパーナではありません)のメルカドです。
市場というと、生鮮食品が並んでいるイメージがあると思いますが、この写真に写っているのは、ぜんぶ食堂です。
もちろん、野菜や魚やお肉なんかの売場もありますが、ぼくらが目指すのはこういった市場の食堂エリア。
南米に限らず、東南アジアや中東など、世界中にはたくさんの市場があり、そこには大抵、市場の食堂があります。
トップの画像の市場は、ペルーのクスコの市場です。
この写真は、そのクスコの市場で食べた(滞在中何度も食べました)羊肉のプレートです。日本で羊肉というと、くせっぽくてかたい肉のようなイメージがあるかもしれませんが、この羊肉はじっくり煮込まれて柔らかく、非常に濃厚です。
ごはんの上に(米はあまり美味しくありません)どーん!とのせられた羊肉のかたまり、そこにどばーっと豆のソースがかけられています。
これがもう、感動に打ち震えるほど美味しい!のです。
こんな羊肉料理は、南米を旅するまで見たことも聞いたこともありませんでした。
この羊肉料理は日本では食べられないのでは?と思います。世界一周を経て「ああ、世界一美味しい肉は羊肉なのだな」そう確信するに至りました(本当に)。しかもこれが激安です。旅をした当時の価格で9ソル、なんと270円です。こういう料理に出会える感動。ぼくらにとって「メルカド」とは、まさにそういう場なのです。
というわけで、メルカドデザイン。
深い理由はなにもないですが、使うほどにしっくりくる屋号です。