愛媛県南予の里山、松野町に移住してびっくりしたことはたくさんありますが、これもそのひとつ。松野のお母さんたちにとって「ひなあられは家で作るもの」なんです。すごい!





 

愛媛県松野町の「桃の節句」は4月3日!

ぼくらの移住先である愛媛県松野町界隈では、本日4月3日(和暦)がひな祭り「桃の節句」です。

近隣の町々では、お雛様があちこちで飾られています。

その辺りこちらのブログに詳しかったのでリンク貼らせていただきます。

4月3日が桃の節句(ひな祭り)な地域と三月三日ではない理由

なるほど~!たしかに桃の開花は、ちょうど「今」です。

「桃」は松野町の特産品ですので、町内のあちこちに桃園があります。

松野の桃の花は、ちょうど今が咲き始め。

今日撮影した、桃農家さんの桃の花。今年は遅咲き?

もう少ししたら満開の桃園が見られますね!

 


 

ひなあられは手作りするもの!?

松野町では、農家のお母さんが「ひなあられを手作りする」のが、ふつーみたいなんです。

びっくり!ですよね~!

そのため、この時期スーパーには「ひなあられの材料」が店頭にどーん!と並びます。

こんな感じ!です。

これを、水あめなどに絡めて、ひなあられを作ります。

水あめや、一緒に絡めるピーナツなども一緒に売られています。

むしろ松野町の人にとっては「なぜにそんな当たり前のことを記事に…?」という感じに見えるかもしれないのですが、ずーっと東京暮らしだったぼくには、これだけでも驚き!です。

なぜなら、松野町に移住するまで「ひなあられを手作りする家庭にお目にかかったことありませんでしたものね。

「ひなあられ」は、スーパーで出来合いの袋詰めを買ってくるのが当たり前。

ぼくには妹がいるので、小さい頃は家でひな祭りしてましたが、ひなあられは、ひし形に成形されたあまり美味しくないものが定番でした。

 

そしてそして「ひなあられ作り」には、もっと上がいるんです。

この、スーパーで売られているひなあられの材料も、エキスパートさんからすれば、お手軽バージョンの材料にすぎないのかもしれません…!

 





 

農家のお母さんは「ひなあられ」を餅から作る!

スーパーで材料を買ってきて「ひなあられ」を手作りするだけでも驚きですが、

上にはもっと上がいます。

農家では、餅をつくところから「ひなあられ作りをするケースも珍しくないのです!

以下の写真は、去年の今ごろ、とある松野町の農家さんのお宅で見学させてもらった「ひなあられ」作りの様子です。

まず、こちら。

これなんだかわかりますか?

これ、お餅をついて、赤や緑に着色して、

それをうす~くのばして、

更にそれを7~8mm角に賽の目切りしたお餅です。

これが「ひなあられ」の材料になるのです。

もちろん手作り。

農家さんによっては、自分の田んぼで作った餅米だったりもします。

以前、このブログで紹介した「雪輪のあられ」と近い感じです。

★ 雪輪あられとつきたておもち

 

で、この賽の目のお餅を、どうすると「ひなあられ」になるのかというと、

こうやって、七輪の炭火で炒る!のです。

そうすると、賽の目のお餅が熱せられ、膨らんでいきます。

だんだん膨らんで、丸く「ひなあられ」っぽくなってきました。

なかなか地道な作業で、しかも焦げないようにするのが難しそう。

おお~!いい感じ!

おいしそう。

「ちょっとまだもう少しだけど、食べてみる?」と、味見させていただきました。

焼きたての手作りあられ、おいしかったです。

前述のスーパーで売られていた袋の中身はこの状態ですね。

 

ちなみに以前、町内で講演をさせて頂いた時に、この「ひなあられ作り」観光客向けの体験としてなかなか良いのでは?と提案したことあります。

農家のお母さんでも出来で、子どもでも楽しめる田舎体験としてヒットしそう。

 

それはさておき。

つまりこんな風に、松野町の農家さんでは、ほんとに「ひなあられ」をイチから手作りしているのです。

とっても素朴で、それでいて華があって、里山の情緒溢れる「ひなあられ作り」。

伝統工芸的なハードルの高さがなく、日々の暮らしの中にある風景なのが最高に素敵ですね。

もっと知られてもいい「地のお菓子づくり」だと思います!

 

というわけで、松野町の農家のお母さんの「手作りひなあられ」でした~!

 


 

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