東京から愛媛に移住しても(それも都市部から離れた里山に)フリーランスデザイナーとして充分食べていけることが実証できたので「東京より楽しい地方でのフリーランス生活」について少しだけまとめてみました!





こちらの記事!Twitter でイケハヤさん砲頂きました~!

ありがとうございます!!!


 

地方は起業天国!フリーランスは地方を目指すべき。

 

ここ3~4年、全国で声高に叫ばれた地方への移住促進

地域おこし協力隊などのブームも落ち着いて、やや沈静化した今日この頃。

移住ブームが巻き起こったとはいえ、

地方が移住者で溢れているかといえば、そんなはずもなく、

地方の人口減少推移は相変わらずです。

わが家の近辺でもIターン移住者は数えるほど。

 

しかし今の時代、

それが必ずしも悪いこととは限りません。

人が少ない方が良いこともあるのです。

特に、ぼくらフリーランスにとっては!

2012年7月、東京から愛媛に移住した直後のぼく。奥さん撮影。解放感に浸りまくってました。

タイトルにも書いた通り、

いまだ地方は、起業天国フリーランス天国 です。

なぜ天国か?といえばそう、

人が少ないから

 

デザイナーにしても、webクリエイターにしても、映像作家にしても、

クリエイターの絶対数が都市部に比べて圧倒的に少ないので、なんと、

競合相手がいない!(または極端に少ない)

…のです。

 

ここまで読んだだけでピンと来た方。

「なるほど、地方いいかも」って思った方。

すぐ移住おススメです。

 

ぼくら家族が移住したのは、四国の愛媛です。

それも都市部の松山市内ではなく、

いわゆる里山エリアに暮らしています。

 

そんな田舎で仕事なんかあるわけないでしょ?

って、思いますよね、ふつう。

 

ぼくも正直、移住直後はそう思ってました。

ところがですね、

仕事は山のようにあります。

 

ぼくはデザイナーという肩書で仕事をしていますが、

やろうと思えば、1年間ほぼ休みなく仕事することも可能です。

のんびり暮らす目的なのでそういうことはなるべくしませんが…。

それも、ほぼ全て地元の仕事。都市部から離れたエリアの仕事です。

実際、ぼくの年間の仕事の9割は地元の仕事

東京や松山など都市部の仕事はごくわずかです。

今後が少し増やしていこうと思っていますが、それも地元に仕事がないからではありません。

↓↓↓ これまでのメルカドデザインの仕事。

メルカドデザイン WORK

最初に移住した愛媛県松野町のJR松丸駅。ぼくが作画した町内全域イラストマップ+ぼくが制作した地域を紹介するショートムービーを上映するモニターが、駅構内に設置されています。この写真はその仕事を愛媛のTV局に取材していただいた時のもの。

 

これが意外と知られていない、移住の現実。

地方に移住しても、仕事はあるんです。

それも山のように!

 

ただし、松山などの都市部はともかく、

里山での就職先は少ないまたは無い)と思います。

※農業、漁業、林業、伝統工芸など後継者不足が叫ばれている業種は別です!

 


こっちで就活してないのでなんとも言えませんが、話しに聞く限り難しいようです。実際、良い就職先(役場や企業など)は地元の若者流出を防ぐ最大の要因になるので、移住者が奪わないほうがいいかもしれません。ただし、農業、林業、漁業や伝統工芸など、職人後継者は歓迎されるケースが多いと思います。


 

地方にも仕事はある。でも就職先はない。

しかし人口は少ない。クリエイターも少ない。競合相手がいない。

つまり、だからこそ、

起業天国であり、フリーランス天国 なのです。

 

ぼくはクリエイターなので、その界隈は確実に上記のとおりと言い切れます。

でもおそらく、例えばパティシエや美容師など、他業種に関しても似たような状況かと推察します。

実際、今度引っ越した小田エリアにはパン屋ないですからね。もちろん若者向け美容室も。

 わが家の引越し|寺村引越顛末記|前編:家探し編

 

もちろん、全てのクリエイターさんにあてはまることではありません。

誰もが移住して成功するとは限らないでしょう。当たり前ですが。

でも、いわゆるピラミッドの中間層に位置するクリエイターさんの中には、

ぼくのように、地方に移住したら仕事が自由に楽しくなる方が、

必ずいると思います。

そしてそれは多分、トップクリエイターさんではなく、

むしろ二流クリエイターの方々だと思うのです。





 

東京は競合相手地獄!?

 

ご存知の通り、東京にはデザイナーがゴマンといます

これはもう、読んで字のごとくです。

 

愛媛でも松山市内(都市部)には、デザイン事務所もそれなりの数があり、

そこで働くデザイナーさんもたくさんいるでしょう。

 

でも、一歩松山を出て、宇和島、大洲、西予、今治など、

周辺地域(愛媛の大部分を占めます)になるとどうでしょう。

デザイン事務所は激減し(もしくは皆無)、デザインを請け負う業者は、

各地域の印刷所になります。

 

つまり、愛媛では松山(都市部)以外のエリアこそが、

フリーランスのデザイナーにとっての天国となります。

これはおそらく、ほぼ全国各地で同様の状況かと。

 


ちなみに、愛媛県内にも優秀なデザイナーさんはいらっしゃいます!かなり素敵な仕事をされる方が何人か。「このデザインは〇〇さんかな~いい仕事してるな~」と思うデザイナーさんいらっしゃいますが、でもそれは本当に数えるほど。ぼくがチェックしてる方は、5人もいないかも…。ちなみにぼくの知る限りそれらのデザイナーさんは全員愛媛出身者。Iターンで活躍してるデザイナーさんあまり聞きません。ぼくぐらいかも。


 

地元在住のデザイナーさん(※但しそれなりにきちんとスキルのある)は、

とても歓迎され、重宝されます。

ぼくはこの事実を身をもって体験しています。

なぜなら前述の通り、里山や田舎にもデザイン仕事は発生するのです。

地元の人は「地元在住デザイナー」を実は求めています。

小さな町や村ほど、町外や都市部の会社に発注しても、

なかなか理解してもらえなかったり、一度しか足を運んでもらえなかったり、

不満が残る結果に陥りがちなので。

皆が皆というわけではないですけどね。

でも、面白いことしたい!と思ってる地元の人にとっては切実です。

田舎はフリーランス天国。

一方、東京はどうでしょう?

ぼくは、愛媛に移住して初めてフリーランスになったので、

東京でのフリーランス経験が実はないのですが、

クリエイター業界には10年ほどいました。

その時にデザインや映像を作っていたけど、会社に属していたのでサラリーマン。

おそらく、今のようにのびのびと仕事をすることは

まず出来なかっただろうと思います。

東京を離れて心の底からよかったな~と思うのは、毎朝通勤電車に乗らなくてよくなったこと。

 

実は今でもときどき、

ぼくも、東京の仕事仲間から声をかけてもらって

東京の仕事をすることもあります。

 

でも、そのほとんどが(というか全て?)

いわゆる大手広告代理店がらみのお仕事。

その場合、経験ある方はご存知だと思いますが、

ぼくのようなネームバリューのないデザイナーは、

完全に現場の末端になります。

異常に何度もやり直しが発生したりするあの感じの仕事。

地方の案件より、ギャラはいいです。

でも、それって100%、

ぼくじゃなくてもいい仕事、

なんですよね。

「それが仕事じゃん」って言う方いらっしゃると思います。

でもね、ぼくがいま地方の田舎の里山でやってる仕事って、

そういう仕事じゃないんです。

 


もちろん!東京の仕事のすべてがそうではないです。東京でフリーランスでデザイナーをされていて、楽しく自由にのびのびと仕事が出来ている方ももちろんいらっしゃるでしょう。


 

自分が移住した先の地域から求められて、

「メルカドデザインにぜひお願いしたい」

って発注して貰う仕事がほとんとです。

(ほんとにありがたいことです!)

ぼくも自分が暮らしている地域のことだから、

肌に感じて分かっている問題や状況について

解決策を考えて、提案して、デザインして、

「それいいね!」って言って貰って、

実際に制作したパンフレットが配布されて、

ポスターが貼られて、

道の駅にデザインした商品が並んで、

その反響がダイレクトに伝わってくる

そういう仕事なんです。

 

だからほんとに楽しいし、

自由にのびのびと、でも本気で向き合って、

毎日夏休みのような暮らしなのに、

クリエイティブに過ごせてると思うのです。

 

これもまた、あまり知られていない地方の現実。

デザイナーにとって、地方の案件はかなりやり甲斐あるものが多いです。

自分が好きで移り住んだ地域で、地域の人たちと一緒に、

デザインで何か出来るって、そりゃ楽しいですよね。





 

地方でフリーランスがおススメなのはこんな人!

 

地方での仕事は楽しいですが、

もちろん向き不向きもあります。

そもそもフリーランス向きの人と、そうでない人がいますよね。ぼくは完全にフリーランス向き。

 

今回のこの記事でお伝えしようとしている、

「東京より地方の方が楽しく仕事出来るかも」に当てはまるクリエイターさんは、

超一流の有名クリエイターさんや、一流のクリエイターを目指している方々、

でも(たぶん)ないと思います。

東京をフィールドに活躍する必要がある立場の方々はもちろん違うので。

 

ちなみに、前述の通り、誰でも地方に来れば

クリエイターとして成功できるかといえば、

「そんなことはない」と断言しておきます。

だんだんハードル上がってきました。

 

まだまだ勉強中の方や、経験不足の方など、

フリーランスで独立できるレベルではない方

やはり当てはまりません

これはしょうがないですよね。がんばってスキルを上げましょう!

 

今回当てはまるのは…、

それなりのスキルとセンスと営業力があり、

セルフプロデュース&マネジメントが出来て、

実際にフリーランスでやれる実力がある方。

でもトップランナーではない、目指してもいない、

そういう方々です。

二流クリエイターとはそういう意味で。

 

そういう方々の中でも特に…、

東京であくせく働くの疲れた

クリエイティブな仕事は好きだけど、もっとマイペースでやりたい

末端の仕事にうんざり

そろそろフリーランス独立してみたい

起業したいけど東京は競合相手が多すぎて不安

…といった感じの方々はもうぜひ地方へ…!

 

地方は、美味しい食材天国でもありますし、

田舎でフリーランスやってると、完全に毎日夏休み気分ですし、

向いている方は、かなりストレスレスな暮らしが出来ること請け合いです。

 


 

〈わが家の移住に関する過去記事〉

 わが家の家賃は1万円!|田舎移住コスト編

 わが家の移住〈地方移住そのプロセス〉最終回 移住直後の暮らし

 わが家の移住〈地方移住そのプロセス〉第3回 車中泊の旅(後編)

わが家の移住〈地方移住そのプロセス〉第1回 世界一周の旅

 


 

…まだいろいろありますが、

ちょっと長くなり過ぎたので、

今回はそろそろこの辺で!

 

そんなわけで、

クリエイターは「移住ブームが沈静化」しつつある今こそ、

地方移住すると多大なニーズに出会えるかもしれません~!

それではまた。

 


 

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